今回は、部下の育成方法についてサッカーで解説していきます。
前回、部下の育成マインドという事で接し方の部分を解説していますので、まだ読んでない方は読んでみてください。→部下の育成マインド
2つの指導法
指導において成長するの部下だけではありません。指導する側も、意味のある指導をする為に考え、成長していきます。また、「指導者」と「仕事ができる者」というのはイコールではありません。
サッカーでも、全ての一流の選手が一流の監督になれるかと言ったらそうではありません。指導者になる時は、また1からの気持ちで勉強していきましょう。
さて、今回解説していく指導法は2つあります。それは「ティーチング」と「コーチング」です。
この2つをうまく使い分けることによって、能力とメンタリティの2つを伸ばせるきっかけになると思います。それでは解説していきましょう。
ティーチング
「ティーチング」とは、簡単に言うと知識や技能を教える事です。右も左もわからない新人に基礎的な事を教えます。
サッカーで例えると、パスやトラップ、シュートの仕方を教える事です。シュートとは、ゴールに入れる為のキックの事で、そのキックにも色々な蹴り方があります。このような事を1つ1つ教えていく事です。
一般的に「指導」と言うと、知識や技能の習得(ティーチング)の事を指す人が多いですが、それだけではありません。
コーチング
続いて、「コーチング」です。「コーチング」とは部下の個性を尊重し、現状持っている能力を引き出して、自律性を高める事です。
サッカーで例えると、パスやシュートの仕方を教えた(ティーチング)後で、どの選手に「パスを出すか」どのタイミングで「シュートを打つか」などの「タイミング」を考えさせることです。パスには相手がいます。その相手の向きやスピード、空いているスペース等、様々な事を考えて出さなくてはいけません。
ここで必要なのが「創造性」です。この「創造性」は、教えたから出来るわけではなく、場面場面で自分で考えないといけません。そのために日々、能力を引き出し、自律性を持つことを常に心がけさせるのがこの「コーチング」の役割です。
コーチングのポイント
それでは、どのように自立性を持つように心がけさせるのでしょうか。3つのポイントを上げます。
①話を聞く
②質問する
③認める
間違えてほしくないのが、ここでのポイントは「コーチング」です。「ティーチング」ではありませんので、指導者がすぐに答えを出さないことがポイントです。
コーチングのポイント-話を聞く
部下が思っていることをしっかりと話せるように「聞く」事を心がけてください。いろいろな考え方を感じ、どのような事を思っているかをしっかり判断してください。ここでは、聞くことなので、話す事は極力控えてください。
選手に、どのような思いでサッカーをしているかなどをアウトプットさせる場でもあります。
コーチングのポイント-質問する
ここでの質問は、「はい」「いいえ」で完結するものではなく、意見を述べさせることです。行動には様々な考え(パターン)があります。それらを何故、行ったかをアウトプットさせてください。
なぜ、そこにパスをしたのか。パスをした後に何をしたかったのか。等、「行動の内容をまとめさせる」事です。
コーチングのポイント-褒める
考えは様々です。パスコースも時に、複数のコースがあります。ここでは、正解を褒めるのではなく、複数のパスコースを「どのように選択」して、「どのようにゴールに向かうか」を考えている事に褒めてあげて下さい。
これにより「創造性」が養われていくと思います。
まとめ
それではおさらいしていきましょう。
ティーチング…技術や知識を習得する為の指導
コーチング…自律性や創造性を習得する為の指導
このどちらが重要という事はありません。2つの指導を上手く組み合わせてください。
指導される側も大変ですが、指導する側も、得るものが多いはずです。この事により、相乗効果でチーム全体がレベルアップしていきます。普段の実務で大変だとは思いますが、将来の為に必要なことです。
皆さんも是非、実践してみてください。
それでは(‘ω’)ノ